雹にご注意!
こんにちは。
アイデントのイデイです。
本日は降雹被害をうけてしまったお車について、少し詳しく書いてみたいと思います。
ところでみなさん雹(ひょう)ってご存じですか?
雨じゃなくて氷の塊が落ちてくるアレです。
聞いたことはあるけど、経験した事って少ないかもしれません。
でも最近は異常気象のせいか、毎年全国のどこかしらでひょう被害があるんです。
ひょうってどうして降るのでしょうか?
ひょうの発達するメカニズムは、上昇気流が大きく関係していて、地上と上空の温度差が大きいほど降りやすくなります。
雲の中にある氷の粒が上昇気流で巻き上げられて、他の氷の粒とぶつかったりして雪だるま式に大きくなります。
やがて大きくなって重くなった氷が落ちて、地上に達するまでに融けなかったものがひょうです。
もっと詳しく知りたい方は検索してみてください。
ひょうは、春、秋に降りやすいとされていますが、真夏でも上空に寒気が入ってくると降ります。
昨年2015年8月には、ここ栃木県日光市でゴルフボールサイズの雹が降りました。
そんなひょうを車がまともに受けてしまうと・・・
こんなふうにボッコボコになってしまいます。
ヘコミっていうよりクレーターですね。
写真ではライトがあたった部分しか目立ちませんが、実際は全体がこうなってます。
ひょう大国アメリカでは、ソフトボール並みの大きさが降るらしいですから、こんなものじゃあ済みませんけどね。
でも、過去には日本でもかぼちゃサイズのひょうが記録にあるらしいですよ。
いやぁ~恐ろしい。
黄色いテープが貼ってあるところは全部ヘコミです。
この車の場合、パッと見目立たない小さなものまで含めると、全部で1000個以上あります。
ボンネット、トランク、ルーフ、ピラー、フェンダー、ドア側面、
たいていの金属素材のパネルは影響をうけます。
被害の程度にもよりますが、これを鈑金で修理した場合、ボンネット、トランクは交換。ルーフサイドピラーはパテで埋めて、ルーフパネルを切断して交換。そして修理、交換した部分はすべて再塗装となります。
再塗装には色合い、肌合い、異物の混入などの問題がでてきます。
ここの修理方法は、鈑金屋さんのおのおののやり方にもよりますが、しっかりパネルを叩いて整形するところもあれば、パテで埋めるだけのところもあり、様々です。
このプリウスは軽量化のために、ボディパネル素材はアルミや高張力鋼版(ハイテン)を多用している車です。
アルミや高張力鋼版の鈑金修理には高い技術レベルを必要とし、パネル交換で対応するところが多いのが現状のようです。
ボンネットやトランクなどを交換すると交換歴が残り、査定に影響する事も・・。
ルーフを交換してしまうと修復歴扱いになってしまい、査定額が大幅にダウンします。
せっかく高い修理代を払ってなおしても、お車の価値が落ちてしまっては意味がありません。
そこでひょう害車修理に特化するのがデントリペア。
デントリペアは雹の多いアメリカで熟成された技術です。
オリジナルの塗装を生かす修理方法ですから、精密に整形されたデントリペアは、プロの査定士でも見破れません。
また、部品の脱着が最小限で済むため、短い預かり期間で仕上げる事が可能なのです。
しかし今回のケースですと、ヘコミの個数が多く、かなりひどいレベルなので、デントリペアでも非常に手間がかかるため、さすがにすぐに納車ってわけにはいきません。
鈑金でなおすよりも費用はおさえられますが、それでもかなり高額になってしまいます。
ですので、ひょう害車は一般的には車両保険を使用しての修理がおすすめです。
また、余談ですが、ディーラーさんでは履歴データを一括管理してます。
せっかく修理しても、ひょう害車の履歴が残ってしまっては本末転倒です。
もしひょう被害にあわれてしまったら、痕跡を一切残さないためにも、最初にデントリペア専門店に、直接ご相談される事を強くおすすめします。
ひょうはゲリラ的に降るので予測は難しいですが、発達した積乱雲を見つけたり、天気予報で「今日は大気の状態が不安定」とか、「雷注意報」、「竜巻注意報」なんかがでた日は特に要注意です。
ひょうが降ってしまったら、とにかく屋根のあるところへ移動するか、厚めのボディカバーや毛布を常に携帯して保護するなどの対策しかないですね。
でも、一番は人命ですから、くれぐれも怪我をしないように、無理はしないでくださいね。
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